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『このろくでもない世界で』今日はポニーテールの日、百想芸術大賞新人賞を受賞したキム・ヒョンソを紐解く

第76回カンヌ国際映画祭&第28回釜山国際映画祭に公式出品され、百想芸術大賞で4部門ノミネート、新人演技賞に輝いた話題の韓国映画『このろくでもない世界で』が7月26日(金)より全国公開。このたび、百想芸術大賞で新人演技賞を受賞したキム・ヒョンソの迫真の演技を収めた本編映像が解禁された。

ソン・ジュンギ「ヒョンソはかなりすごいです。全てを備えた人だと思います」

本作はある寂れた町で継父からの暴力と貧困に喘ぐ18歳の少年ヨンギュと、彼の絶望漂う瞳にかつての自分を重ねた裏社会の男チゴンの物語。監督はこれが長編デビュー作のキム・チャンフン。ヨンギュ役に扮したのは映画初主演のホン・サビン。ヨンギュの義妹・ハヤン役に同じく新人のキム・ヒョンソ。そして飛ぶ鳥を落とす勢いのグローバルスターであるソン・ジュンギが犯罪組織のリーダーという、これまで目にしたことのない姿で登場する。

本作で、暴力と貧困に喘ぐ18歳の少年ヨンギュの義妹役を演じたキム・ヒョンソ。俳優としては新人ながら、実は彼女は“BIBI”という名で大人気のシンガーソングライターというもう一つの顔を持っている。17歳の頃からSound Cloudに歌声を投稿し始め、その美声が新人発掘に定評のある韓国の女性R&Bシンガー・ラッパーのユン・ミレとその夫・タイガーJKに見出された。

2018年、二人の紹介によりサバイバル番組「THE FAN」に出演し、見事準優勝。翌19年、1stシングル「石鹸」でデビューを果たした。今年の2月13日に発売された「栗ようかん」が大ヒットし、韓国の主要音楽配信サービスで、IU、SEVENTEENの弟分としてデビューしたTWS、LE SSERAFIM、少女時代のテヨンなどを抑えて軒並み1位を記録。今年日本からは、YOASOBI、Number_i、新しい学校のリーダーズ、Awichなども出演し話題となったアメリカ最大級の音楽フェス・コーチェラにも出演。アメリカでは、88risingと共に発売したシングル「The Weekend」でアメリカのラジオ市場を席巻し、Mediabaseトップ40のポップラジオチャートで20位以内にチャートイン、コーチェラにも2度の出演を果たすなど、韓国のソロ女性歌手として初、最高記録を達成するなど目覚ましい活躍を遂げているアーティストだ。

キム・ヒョンソは自身のことを「BIBIが私だと思うじゃないですか。でもBIBIは1つのブランドであって、私はそのブランドの代表なだけです」と語る。

韓国にとどまらずグローバルスターとして、音楽、バラエティ、CM、映画など多方面に活躍の場を広げ、21年には映画『女子高の怪談 6番目の話:母校』で女優デビューを果たす。そして、『このろくでもない世界で』では新人らしからぬ堂々たる演技を見せ、百想芸術大賞では新人演技賞(女性)を見事受賞した。授賞式では震える声で「本当に感謝します。全く予想できなかった。『このろくでもない世界で』チームをはじめ、この芸術を作った人類にも感謝する」とスピーチし、ソン・ジュンギをはじめ会場の面々を爆笑の渦に巻き込んだ。

共演したソン・ジュンギは「ヒョンソはかなりすごいです。いろんな方法で自分を表現するアーティストだと思います。一番大きな魅力は正直さ。全てを備えた人だと思います」、ホン・サビンは「撮影現場で見せてくれる生々しい演技、そういう瞬間が俳優としてとても刺激になった。すごいファンだったのでかなり緊張しました(笑)」、キム・チャンフン監督は「強烈なエネルギーとタフなイメージ。常に圧倒されました」と3人が諸手を挙げて大絶賛している。今後の活躍が最も期待される俳優の一人だ。

このたび解禁された本編映像は、キム・ヒョンソ演じるハヤンが身を挺して父親・チョンドクのDVから義兄のヨンギュを守る迫真のシーン。ヨンギュの母親とハヤンの父親が再婚したことから“義兄妹”となった二人が向かい合い、ハヤンのバイト先から持ち帰ったハンバーガーを食べている。そんな二人のささやかで穏やかな瞬間が、酒浸りのチョンドクの帰宅により壊される。

継父からのDVに怯えるヨンギュの表情は強張る。チョンドクは「稼ぎもせず飲んでばかりいる俺をバカにしているのか?答えろ。父さんはろくでなしか?」と苛立ちを募らせていく。恐怖で動けなくなるヨンギュを慮り「食べて」と促すハヤン。子供達が無言なので、さらに「酒はやめると言ったろ?返事をしろクソッタレ」と明らかに酔っ払った様子で畳み掛ける父。うんざりした表情のハヤンと、緊張がピークに達するヨンギュ。先にキレたのはハヤンだった。「イカれてる」と呟くと、それを耳にしたチョンドクは「ヨンギュ、聞いたろ?お前が兄としてきちんと教育しないからだ」と責任転嫁をはじめ、大声を出し威嚇すると、怒りにあふれたハヤンがコーラを投げつけ、「また離婚すれば?もううんざりよ!」と涙を流しながら訴える。

ハヤンが家を出て行こうとすると野球のバットを手にするチョンドク。ヨンギュにまた危害を与えると思ったハヤンはヨンギュの前に立ちはだかり、「手を出したら死んでやる」と襲いかかるチョンドクを止めようとするが……? 果たして二人に心安らぐ未来は待っているのだろうか?

あわせてキム・ヒョンソの新画像も解禁。迫真の演技シーンから、モニターを見つめる真剣な表情、またカンヌ国際映画祭に出品された本作に伴っての現地での様子などが収められている。

『このろくでもない世界で』は7月26日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。

作品情報

このろくでもない世界で
2024年7月26日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開

監督・脚本:キム・チャンフン(初長編監督作品)
出演:ホン・サビン、ソン・ジュンギ、キム・ヒョンソ(BIBI)
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ

2023年/韓国/カラー/シネマスコープ/5.1ch/原題:화란/英題:HOPELESS/123分/字幕翻訳:本田恵子/R15+

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公式サイト happinet-phantom.com/hopeless