『Vaundy one man live ARENA tour “replica ZERO”』が、5月10日から期間限定で全国映画館にて上映される。 代表曲のひとつ「怪獣の花唄」がBillboard JAPANチャートにおけるストリーミング累計再生回数6億回を突破、そのほかリリースした楽曲の13曲が1億回再生を突破しており、日本男性ソロアーティスト1位の記録を打ち出し、数々のアニメ、ドラマ、映画、CMソングを手掛けるなど、令和の音楽シーンを牽引する代表的アーティストとなったVaundy。本作は2ndアルバム『replica』を引っ提げて実施したアリーナツアーのファイナル公演・代々木第一体育館でのライブを5.1chサラウンドで再編集。同時に他では見ることができない貴重な舞台裏ドキュメンタリーも収録、アルバム制作期間やアリーナツアーに帯同して撮影された密着映像が初公開となる。 本作では彼が目指す”ポップス”が様々な形で披露されている。時にはまばゆいほどの閃光で、時には惹きつけられるスポットライトで、多様な演出で彩られた演奏は唯一無二の音楽体験となることだろう。なお、入場者プレゼント「5種ランダムオリジナルステッカー」の配布も決定している。
そして公開日前日の5月9日、全国の上映劇場の中から一部の劇場に限定し、先行応援上映が実施された。この日しか見られない本人コメント映像、この日限定の特別入場者プレゼントも配布、プレミアムなひとときとなった。 TOHOシネマズ新宿では、ライブのリハーサル終わりにVaundy本人が駆けつけ、サプライズ登壇。本稿では大盛況となった登壇イベントのオフィシャルレポートを掲載する。
■舞台挨拶レポート 2024年1月21日に開催されたアリーナツアーのファイナル公演・代々木第一体育館でのライブを再編集し、ツアーの舞台裏をとらえたドキュメンタリーを加え完成したVaundy初の映画『Vaundy one man live ARENA tour “replica ZERO”』。5月10日の公開に先立ち、前夜には一部劇場で「先行応援上映」が行われた。その劇場のひとつ、東京・TOHOシネマズ新宿では上映後、なんとVaundy本人がサプライズ登場して司会を務めたハリー杉山とともにスペシャルなトークを繰り広げた。 「応援上映」ということでお客さんの声出しもOK。始まった瞬間の拍手から、ライブさながらの歓声や手拍子(さらにクライマックスの「怪獣の花唄」などでは歌うお客さんの姿も!)が飛び交った本編の上映が終わると、スクリーンに「素敵なプレゼントがありますので、お席でお待ちください」というメッセージが映し出される。一体何が起きるのか…と期待感が高まるところに登場したのがハリーだ。「Good Evening! なんで杉山がここにいるんだって思いますよね?」と観客に語りかけ、ついに「サプライズゲスト」が呼び込まれた。 大歓声の中登場したVaundyは、片手にポップコーンのバケツを抱えてすっかり映画館モード。客席を埋めた観客を見渡して「いっぱい来てくれてるねぇ!」と口にする。そういえば彼、映画になった代々木第一体育館でも同じことを言っていた。「どうもVaundyです。本物です」と自己紹介、ひときわ大きな拍手が場内に鳴り響く。 初めての映画化の感想を問われ、「『劇場版 Vaundy』って…何言ってるの? って最初は思った」と当初は驚きが大きかったことを明かすVaundy。「ちょっと不思議な感じで始まったんです。『今やるんだ?』って。でも、ここまでやらせてもらって、本当にありがとうございます」と、できあがった映画の出来栄えに胸を張った。 Vaundyのライブの醍醐味である音と光のダイナミックさは映画でも健在。改めてライブにおける音へのこだわりを尋ねられると、「僕は普段映像になったり、録音されたものをいじることが多くて、ライブ(の音)はクルーに任せている部分も多い。セットリストも一度提案してみてもらって、観てる側の気持ちになって作っていくんです」と意外な回答。だがこの映画、とくにドキュメンタリーパートを観ると、確かにVaundyのライブが、バンドメンバーやスタッフを含めたチームプレイでできあがっていることがよくわかる。そして同時に、Vaundyがオーディエンスの側に立ってすべてを表現しているということも。 それだけに、Vaundyは自身のライブ表現に絶大な自信を持っている。映画の音響もすばらしいが、「でもたぶん、本物(のライブ)のほうもすごいから(笑)。映画館で予習してライブにも遊びに来てほしい」と、現場でその表現を堪能してほしい、と観客に語りかけていた。さらに映画の見どころを聞かれると、Vaundyはライブのオープニングの登場シーンを挙げた。「最初の始まり、かっこいいよね。エヴァンゲリオンみたいに上がってくる(笑)」。 Vaundyのワンマンライブには、一般的に大規模会場のライブでは設置されることの多い大型ビジョンがない。それはVaundy自身の「映像ではなく生の自分を観てほしい」という思いゆえだが、それだけにこうして大スクリーンに映し出される至近距離のVaundyは貴重、実際のライブ会場では決して見ることのできなかったアングルでライブを彩る瞬間の数々を堪能することができる。Vaundyの挙げた登場シーンもそのひとつだ。ツアーを振り返って「アルバムの曲からどんどんやって、『知らないし』っていう人もいっぱいいたはずだけど、みんな楽しんでくれた。僕と、曲と、お客さんと、みんなで一緒に成長できたのかなって思う」とコメントしていたVaundy。そんなツアーの熱気はスクリーン越しでもしっかりと伝わってきた。
最後に一言、とハリーから促され、Vaundyはもう一度こう言った。「映画も面白いですが、(ライブ)本番も観に来てほしい。友達引き連れて来てください!」。今年、7月には幕張メッセ、そして11月からは再びアリーナツアー(今回は10都市20公演!)が待っている。この映画を観て、これからのVaundyのライブがますます楽しみになったし、きっと観た人すべてがそういう気持ちになるはず。実際にツアーに行った人もそうでない人も、劇場でこの映画を目撃して、「それよりもすごい」と本人が太鼓判を押すVaundyのライブの「現場の熱」に思いを馳せてほしい。