2014年に起こったロシアのウクライナ侵攻を舞台に作られた戦争アクション『ザ・エクスチェンジ』(原題:Obmin)が、2024年3月29日(金)より全国順次公開。
このたび公開情報と併せて日本版ビジュアルと予告編、さらに主演&脚本家兼プロダクションデザイナーのコメント動画が解禁となった。
「捕虜は常に人道的に待遇しなければならない」は守られているか?
『ザ・エクスチェンジ』は、2014年のウクライナを舞台に、2014年11月8日、2017年12月27日、2019年9月7日、2019年12月29日に行われてきたロシア・ウクライナ間の捕虜交換など、様々な実話から着想を得て製作された映画。撮影は2021年末のキエフで行われており、2022年にはロシア軍によって多くの撮影場所が破壊された。
捕虜交換とは、双方で捕虜となっていた兵士らを互いに解放し母国へ帰還させることで、今もなおロシア・ウクライナ間で繰り返し行われている。捕虜は、赤十字国際委員会によると「その運命が敵側に委ねられていること、また、戦時に抱いた敵意や憎しみが向けられる対象であることから、常に虐待のリスクが伴う」とされており、それだけに、捕虜をどのように守っていくかどうかは長年の問題となっている。
捕虜の保護を定めているジュネーヴ第三条約では、「捕虜は常に人道的に待遇しなければならない」とされ、世界中で共有されたルールとなっているが、それでもなお、捕虜虐待の問題は後を絶たないのが現状だ。
本作は、そのような状況で苦悩を経験しながらも、捕虜交換にて帰国し家族と再会を果たした人々など、その他様々な実話を織り交ぜ、人質に取られた息子と、息子を助けるべく奮闘する父親の家族愛を描いている。
【主演:ヴィチェスラフ・ドヴジェンコ コメント】
こんにちは! 私は舞台俳優及び映画俳優のヴィチェスラフ・ドヴジェンコです。私はごく普通のウクライナ男性です。朝起きてコーヒーを飲み、子供と話し、仕事に行き、祝日を祝い、新鮮で自由な空気を吸いたいと思う、普通のウクライナ人なのです。 しかし残念なことに、私たちは今日、空襲警報の音で目を覚ましました。
私たちはロケット攻撃の脅威の下で休日を祝っていて、戦争とは何か、戦争がいかに恐ろしいものであるかについて、今や多くのウクライナ人は幻想など抱いていません。私のように、非常に多くのウクライナ人が、今、銃を手にして我が国の国土を守っています。 もしそのような名誉が私に与えられるのであれば、私は喜んで国土を守るため戦います。2022年の2月24日まで、一定数のウクライナ人は幻想を抱いていました。
しかし、戦争は私たちに等しく影響を及ぼしました。そして私たちはその事実に気づきたくありませんでした。私はそれに気づかずに平和な生活を送りたかった。『ザ・エクスチェンジ』は、愛について、父と息子の関係について描いた作品です。そして戦場に身を置いた人間による再解釈、捉え直しについての映画です。それがどれほど恐ろしく危険なことか。私は文明世界が、私たちが戦っている、この恐ろしい敵に打ち勝つと信じています。
太陽が昇り、平和な日が訪れ、子供たちと未来に平和が訪れると信じています。ありがとう!ウクライナに栄光あれ! そして文明世界に栄光あれ!