俳優の松本まりかが、2025年4月16日に東京都内で開催されたショートドラマのコンペティション「マイナビショードラアワード2025」の授賞式に出席した。松本氏は、3月より配信されているショートドラマ『この顔であってる?』において、狂気的な芸能マネジャー役を演じている。授賞式では、「また狂気の役かと」と自らの役柄を振り返りつつ、ショートドラマの持つ「力のあるコンテンツ」としての魅力について語った。
松本は、縦型ショートドラマ作品の撮影を振り返り、通常の横型映像とは異なる演出上の工夫について言及した。画面の横幅が狭いという縦型動画の特性から、出演者同士の距離感や画角を意識する必要があったとし、「視聴者がスマートフォンで視聴することを前提に、印象的なシーンを随所に仕掛けることを心がけた」と述べた。通常の映像作品ではあまり求められない細かな演出面での計算が必要だったことを「新鮮な体験だった」と語っている。
また、自身が演じた狂気的なマネージャー役については、「狂気を表現するには、登場人物の心情と深くつながる必要がある」と説明。撮影は2日間という限られた時間で行われたが、役作りにあたっては監督やスタッフと綿密な打ち合わせを重ねたことを明かした。特に、マネージャーという役柄に対して細部にわたる心理的描写やセリフの選び方を工夫し、登場人物の内面が自然に伝わるよう意識したという。また、自身の役者としてのスタイルを反映させた“自分ツッコミ”のような演出も盛り込み、短編ながらも深みのある作品に仕上げたと振り返った。
受賞式では
日本テレビ制作のショートドラマアカウント「毎日はにかむ僕たちは。」がマイナビ賞を受賞した。授賞式には同作にメインキャストとして出演している豊田ルナが出席し、ミニ丈のワンピースを着用して登壇。トロフィーを受け取った後、昨年の「バズり賞」に続く2年連続の受賞となったことに対し、「2年連続で素晴らしい賞をいただけて光栄です」と述べ、感謝の意を表した。
また、「一つの作品のために多くの方々が協力してくださっていることに感謝しています。ショートドラマの枠を越え、将来的に何らかの形で社会に貢献できる作品となることを目指しています」と今後の展望についても語った。
「マイナビショードラアワード」は、縦型ショート動画を通じて「ドラマをつくりたい」クリエイターと「ドラマに出演したい」俳優をつなぐことを目的としたコンペティションで、今年で2回目の開催。TikTokアカウントを持つ13歳以上のユーザーであれば誰でも応募が可能で、2023年10月16日から2024年1月31日までのエントリー期間中に、計3711作品が集まった。
「マイナビショードラアワード2025」では、各部門の受賞者が発表された。新人賞には、アイドルグループ「STU48」と、福岡県のタクシー会社・双葉交通による作品『双葉タクシー ショートドラマ』が選出された。ABEMA賞はクリエイターチーム「Coyane’s World」に、マテリアルショートドラマPR賞はショートドラマアカウント「グッとSubtitLe」に贈られた。
さらに、クリエイター賞には「大阪の棒人間鈴木」「多分こんな感じドラマ」「毎日はにかむ僕たちは。」の3組が選ばれ、「毎日はにかむ僕たちは。」はあわせてマイナビ賞も受賞した。大賞には、芸能プロダクション太田プロダクションのユニット「星の四谷三丁目シアター」が選ばれた。
授賞式には、ゲストとして俳優の高嶋政伸氏、「スタートアップファクトリー」代表で元放送作家の鈴木おさむ氏、モデルの阿部なつき氏が出席。司会は、俳優としても活動するフリーアナウンサーの森香澄氏が務めた。