劇場アニメ「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」の公開記念舞台挨拶が新宿バルト9で開催されました。この舞台挨拶では、石川界人さん(梓川咲太 役)、久保ユリカさん(梓川花楓 役)、鴨志田一先生(原作)、増井壮一監督が登壇しました。
最初のトークテーマは、「4年ぶりのアニメ『青春ブタ野郎』シリーズ制作が決まった時の心境」でした。増井監督は、前作「ゆめみる少女」の制作が終わった頃に本作の原作を受け取り、しばらくして再び「青ブタ」をやるとの打診があったことを明かしました。鴨志田先生は、TVシリーズの最終回が近づくタイミングで既に予感があったと語りました。実際に決まったのは「ゆめみる少女」公開前で、その段階から「ランドセルガール」まで制作することが決まっていたそうです。
石川さんと久保さんにも心境を聞くと、石川さんは本作で求められる繊細な表現に頑張りたいと考えていたこと、久保さんはようやく花楓のことを多くの人に理解してもらえる喜びを感じていたことがわかりました。
その後は、アフレコでのエピソードについて話題になりました。増井監督は、声優陣とは挨拶程度のコミュニケーションしかなく、アフレコがパッと終わった感じだったと述べました。鴨志田先生もアフレコ現場を訪れており、咲太と麻衣を演じる石川さんと瀬戸さんが先に収録を終え、その後に花楓を演じる久保さんが一人で収録する形に感銘を受けたと語りました。
増井監督は、「花楓が中心となる物語を描く上で制作にあたり意識したこと」についても話しました。現実の時間は4年経っていますが、咲太たちの時間は前作から長い時間が経っていないため、時間の流れが直結しているように描きたかったと述べました。また、花楓を物語の中心に置き、その人物像を描くことを考えていたとも語りました。鴨志田先生は、花楓というキャラクターが読者に知ってもらうことが原作執筆時の目標だったと明かしました。
話題はかえでに戻り、鴨志田先生は「かえでを返してほしい」という要望が多かったことを明かしました。しかし、久保さんが自身が執筆しているわけではないため返すことができないとの理由で、ファンのみなさんに鴨志田先生へメッセージを送るようお願いしていたことも明かされました。久保さんは、かえでが大きな存在になったことを実感し、花楓も同じくらいの愛を受けるのではないかと語りました。
また、鴨志田先生から石川さんにも「かえでを返して」と言われたことがあったという暴露もありました。これに対し、石川さんは「パンダを見に行くって言ってたんだよ!かえでは!!」と作中の咲太を思い出させる叫びをし、会場は盛り上がりました。
石川さんは、本作で花楓が頑張ることによって咲太の中で花楓とかえでの両方が整理されることを見届けてほしいと語りました。TVシリーズではかえでに兄になってもらったという話がありましたが、今回は咲太が花楓にも兄になるのだと話しました。
「おでかけシスター」Cast
梓川咲太 石川界人
桜島麻衣 瀬戸麻沙美
梓川花楓 久保ユリカ
古賀朋絵 東山奈央
双葉理央 種﨑敦美
豊浜のどか 内田真礼
広川卯月 雨宮 天
「おでかけシスター」Staff
原作 鴨志田 一(電撃文庫刊「『青春ブタ野郎』シリーズ」)
原作イラスト 溝口ケージ
監督 増井壮一
構成・脚本 横谷昌宏
キャラクターデザイン・総作画監督 田村里美
プロップデザイン 道下康太
美術設定 塩澤良憲
美術監督 大久保 聡
色彩設計 横田明日香
3Dディレクター 織田健吾 田中葉月
2Dワークス・特殊効果 内海紗耶
撮影監督 楊 暁牧
編集 三嶋章紀
音響監督 岩浪美和
音楽 fox capture plan
制作 CloverWorks
製作 青ブタ Project
(C)2022 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project